2018(平成30)年10月グリーフワークかがわ
ニュースレター第174号(HTML版)

2018(平成30)年11月12日 グリーフワークかがわ広報部

◆グリーフワークかがわ公開セミナー第34回のご案内◆


  • 第34回公開セミナーチラシイメージ

日 時:2018年11月18日(日)13時00分~14時30分

会 場:丸亀町商店街カルチャールーム

講 師:溝淵 由理(みぞぶち ゆり)(臨床心理士米国認定カウンセラーGWKかがわ顧問)

テーマ:被災後のグリーフワークとグリーフケア


【内容】

西日本豪雨のように突然襲う災害。物資だけでなく心の備えも必要です。大切な人やものを失うロスが心身に与える影響とケアの方法をグリーフワークの視点から学びます。



今年度の公開セミナーが始まります。グリーフワークについて,ともに考え,意見交換をとおして理解を深められる機会となりますように,講師陣をはじめ,担当スタッフ一同,準備を進めております。みなさまのご参加をお待ちしております。


~2018年度公開セミナーの開催日程~

回数 開催日 講師 テーマ
第34回 2018年
11月18日(日)
13:00~14:30
溝淵 由理 被災後のグリーフワークとグリーフケア
第35回 2018年
12月16日(日)
13:00~14:30
瀬尾 憲正 在宅での看取り
第36回 2019年
1月20日(日)
13:00~14:30
上野 美幸 大切なものを失った子どものこころ
第37回 2019年
2月17日(日)
13:00~14:30
中里陽子
ローマ真由子
「小さな命を想うとき」
~ペリネイタルロスのグリーフを通して~
第38回 2019年
3月3日(日)
13:00~14:30
夛田 敏恭 自殺と自殺予防(仮)
  • 会場:丸亀町商店街カルチャールーム(高松市丸亀町1番地1 壱番街東館4階)
  • 参加費:500円(当日会場でお支払い下さい)
  • 企画運営:認定NPO法人 グリーフワークかがわ
    電話090-6288-1011
  • どなたでも参加できます。事前予約不要


◆リビングwithグリーフ◆


プラスティックごみ~失われた日常性~

花岡 正憲


環境省が,プラスティックごみ削減に向けて,レジ袋の有料化を義務付ける方針を明らかにした。深刻な海洋汚染の主原因である使い捨てプラスティック製品を減らすための第一歩ではあるが,環境問題への意識の高まりからではなく,ご都合主義の嫌いもなくはない。2016年までリサイクル量の半分以上を引き受けていた中国が,2017年末に廃プラスティックの輸入を禁止したため,ゴミが行き場を失い,ゴミ処理事情に大きな影響が出たことによるものである。

世界中で発生したゴミのうちリサイクルされるのは全体の10%弱とされる。5分の4は埋め立てられ,10分の1は焼却され,数百万トンのゴミは海へ流れ出る。

海へ投棄されたプラスティックごみは,魚がそのまま飲み込んで死んでしまう。微細な粒子となったマイクロプラスティックは魚の胃袋に入るため,捨てられたプラスティックは生き物の食物連鎖に入り込む。最近の調査では,塩にもプラスティックが含まれることがわかっている。

国連環境計画(UNEP)の報告書によると,日本における一人あたりのプラスティック包装の廃棄量は,アメリカに次ぐ世界第2位となっている。河川や海に流出し続けるこのプラスティック汚染の危機を止めるために,発生源にいる私たちは何ができるのだろうか。

20年も前になろうか,ホームセンターでビニール袋はいらないと言ったところ,「買ったものかどうか分からなくなるので,それはできません」とレジ係に言われ,袋に入れて渡されたことがある。最近は,レジ袋を断ると「ありがとうございます。それでは,おしるしに」と言ってビニールテープを貼られる。店専用のビニールテープを清算済みの証しとすることには複雑な思いがなくもないが,一昔と比べると事情は随分変わったと感じる。

スーパーマーケットでは,パックもの肉や魚は,レジを通るときビニールの小袋に入れられる。鮮魚コーナーでは,ビニール袋で魚を2重に包み,さらにレジでビニールの小袋に入れられる。最終的に,鮮魚はビニール袋4枚重ねで店を出ることになる。食料品と一緒にレジを通る雑誌や雑貨,ばらで選んだ果物もビニール袋行きだ。菓子パンは,レジに長い行列を作らせ,一つひとつ丁寧にビニール袋に納められる。ビニール袋とは限らないが,デパートでは,持ち帰り用の袋とは別にプレゼント用の袋がついてくる。「そこまでお持ちします」と店員が出口まで手提げ袋を持ってくるオマケがつくことがある。

文化人類学に過剰蕩尽という理論がある。プラスティックごみ問題から見えてくるのは,人間が常に「過剰」な富をつくりだして,その有用性を越えて「蕩尽(浪費)」する営みである。顧客ファーストが,接客における過剰サービスを招く。本質よりも外形にこだわることで肥大化した非日常性をいかに制御するかが課題だろう。

プラスティック製品に限らず,買い手と売り手の立場を越えて,ものとのかかわり方の日常性を取り戻すための協同作業が求められている。過剰蕩尽は,極限において命に係わる問題を招きかねないとも言われている。過ぎたるは猶及ばざるが如し。あらためてこの言葉をかみしめたい。


(グリーフカウンセラー 精神科医)
2018・10・31




◆2018年10月14日 第124回理事会◆


《審議事項》

第1号議案

2018年度上半期事業報告と会計報告に関する事項

理事長から事業報告について,相談,技術援助,教育研修の各事業の実施状況の説明と,普及啓発,調査研究,募金活動事業の準備状況について説明があり了承された。会計については次回の理事会で報告を行う。

第2号議案

会計担当との委託契約に関する事項

理事長と会計担当予定者との協議内容の報告がなされ,契約書の内容に関する質問事項について再度確認を行った。委託料金を明記したうえで再度会計担当予定者と理事長が協議を行うことで了承された。

第3号議案

2018年度公開セミナーに関する事項

担当者から準備状況について以下の説明があった。5回分の会場の予約は完了し,講師も決定してチラシの準備も進めていること,チラシの発送先については関係機関宛の見直しを行い,過去にセミナーとシンポジウムの参加者への発送と会員から手渡しによる周知に力点を置くこと,準備物の手配も行っていることが報告され,了承された。

第4号議案

「特定非営利活動法人グリーフワークかがわ出張旅費規程」に関する事項

現行の標記規程について,内容に矛盾点があるとの指摘があり,内容の確認を行った結果,現行どおりで修正は不要とのことで了承された。

第5号議案

「グリーフカウンセラー資格認定規則」「ヘルプライン資格認定規則」に関する事項

2018年度グリーフカウンセラー認定委員会から指摘があった標記規則の不備について,修正を行うことと,資格更新の手続きを示す要項案を理事長が作成し,次回の理事会で諮ることで了承された。

第6号議案

丸亀町カルチャールームの使用料に関する事項

次年度以降の利用について有料化したいとの丸亀町商店街振興組合からの連絡内容について理事長から報告があった。認定カウンセラー会議でも意見を求め,議論を重ねていくことで了承された。

第7号議案

バリアフリーの会場確保に関する事項

法人が主催する会議や行事において,バリアフリーの会場の確保の必要性について審議を行った。認定カウンセラー会議でも情報収集と議論をし,今後も審議を継続していくことで了承された。



◆2018年10月21日 第72回 認定カウンセラー会議◆


  1. 丸亀町レッツ,カルチャールームの使用について
     次年度からの有料化について理事会から認定カウンセラー会議での意見を求められた。「身近な人をなくした方のグループミーティング」,「認定カウンセラー会議」は定期的にカルチャールームを借りることを継続するのが望ましく,使用料および減免額,契約内容を呈示してもらい,継続審議とすることとなった。
  2. バリアフリーの会場確保について
     バリアフリーの必要性については認定カウンセラー会議においてもその必要性は認識しており議論を継続していく。
  3. グル−プミーティングの周知について
     ラジオでのPR活動,口コミ,ネットワーク,メールマガジン,市報,リビング高松等更に周知の窓口を拡げることが話し合われた。
  4. 周知事項
     来月から公開セミナーが始まることについて周知の協力を呼び掛けた。
  5. 勉強会
     今回はお休み,次回行う。