2017(平成29)年7月グリーフワークかがわ
ニュースレター第159号(HTML版)

2017(平成29)年8月11日 グリーフワークかがわ広報部

◆グリーフワークかがわへの思い◆


アロマセラピストになって今年で14年目になります。サロンには大切な方を亡くされたクライアントさんがたくさんいらっしゃいます。全てが無意味に思えて日常生活になかなか戻ることが出来なかったり、体調を崩したり、周りの人に自分の悲しみを理解してもらえないと孤独感を感じたり、家族の関係がぎくしゃくしたり。そんなクライアントさんの様々な悲しみや悩みにじっくり耳を傾け、少しの間でもリラックスして心と身体がゆったりしていただけるようにやさしくアロママッサージをしています。自分の悲しみを安心して話せる場所、やさしいマッサージで身体が楽になる場所、クライアントさんにとってそんなサロンでありたいと願っています。

また、県内の病院の緩和ケア病棟で3年間ボランティア活動をしました。患者様のご家族にアロママッサージをしながら、大切な家族の看取りを前にした緊張や不安、寂しさ、悲しみなどの思いを聴かせていただくうちに「大切な人を看取る前の段階からグリーフケアが出来たらどんなに良いだろう。」と考えるようになりました。

そんな時、サロンにグリーフワークかがわ認定グリーフカウンセラーの方がアロママッサージを受けに来て下さり、「グリーフワークかがわ」の存在を知ることが出来ました。グリーフカウンセラー養成講座スケジュールを確認しますと、「末期がん患者の看取りと喪失―予想された死に対する喪失について学ぶー」というテーマがあり、「これだわ!!」と思って養成講座の受講を決意しました。養成講座ではグループカウンセリングのロールプレイがあり、今まで一対一のカウンセリングがほとんどだった私には大変勉強になりました。また、ファミリーカウンセリングの大切さを改めて理解することが出来ました。

現在はグリーフカウンセラーとして、アロマセラピストとして、看取り士として活動をしております。地元香川に「グリーフワークかがわ」があり、グリーフケアを必要とされている方々のニーズに応えられることは本当に素晴らしいと思います。その一員として活動させていただける幸運に感謝しながら、グリーフケアの研修を積み、質の高いケアが出来るように精進してまいります。同時に一人でも多くの方に「グリーフワークかがわ」の存在を知っていただけるように様々な活動の輪を広げて行きたいと張り切っています。

皆さま、どうぞ宜しくお願い致します。

グリーフカウンセラー 戸部幸与


◆リビングwithグリーフ◆


真理の感覚

花岡 正憲


医学分野では,ヒトにおける治療法の効果を評価するための研究方法の信頼度にランク付けがされている。信頼度が高いのは,データの裏付けがある研究で,中でも最も高いのは,対象者を無作為に2郡に分けて行うランダム化比較試験である。

以下,ランダム化を行なわない比較試験,病気の原因となる可能性のある要因と病気の発生との関連を調べる追跡調査,病気になった人と健康な人を過去にさかのぼって病気の要因を調査する対照研究,症例報告,実験動物などを使った研究,この順番で信頼度は低くなって行く。そして,最も低いのは,経験談・権威者の意見とされている。

経験者や権威者の話は,具体的で説得力があるように感じることも事実であるが,データや科学的根拠に基づいた内容ばかりではない。しかし,普段,私たちが耳にしたり目にしたりする機会が多いのは,このタイプの話題である。

自然科学分野に限らず,一般に,特定の分野の第一人者や専門家の話であっても,合理的根拠や客観的な事実に基づかず,話し手の個人的信条や思惑が入っていることが少なくない。

日本は,近代化の過程で,西欧から二つのことを学んだと言われる。一つは,人権感覚,そして,もう一つが,真理の感覚である。真理の感覚とは,不合理な命題はいかに権力を持った者の主張であっても認めないということである。

国家戦略特区において,首相の友人が理事長を務める学園に獣医学部が新設されるプロセスをめぐり,行政が歪められたのではないかと疑いが持たれている。7月24日と25日,それぞれ衆議院と参議院で,予算委員会閉会中審査が開かれ,参考人が招致された。参考人の陳述が真偽の判断の対象になる場である。今回の委員会では,関係者と面会していた事実を問われた参考人の「記憶にないから会ったことはない」と言う陳述が問題になった。

記憶には,覚えること,覚えたことを保つこと,そして覚えたことを思い出すことの3要素があり,いずれかの要素が欠けても,主観的体験としては「記憶にない」ということになる。しかし,委員会での質問者は,そこまで記憶しているのは無理だと言うことを尋ねているのではない。この程度のことは,普通は誰でも覚えているのが当たり前だと言えることを尋ねている。

ところが,参考人は,記憶力という問われてもいないことが問われているかのように答えている。「記憶にないから会ったことはない」と言う陳述が不合理に思えるのは,こうしたところにある。会っていなければ,「会っていない」と言えば良いことだが,そう言えないのは,何かを隠していると疑われても仕方がない。後に,「会っていた」事実が明らかになったとき,嘘をついていたと思われたくないため,記憶のせいにしようという意図も見えてくる。

虚言は,結論が先にあって,結論を通すための語りである。そうしたところでは,直感的に真理であることが疑い得ないという語りの明証性が失われて行く。

(グリーフカウンセラー 精神科医)
2017・7・31



◆2017年7月13日 第109回理事会◆


《審議事項》

第1号議案

認定カウンセラー資格継続に関する事項

第57回認定カウンセラー会議での議論を踏まえ,資格認定と資格更新のためのワーキンググループ(WG)を発足させ,9月の理事会までに骨子案を作成することで了承された。

第2号議案

2017年度実務者研修に関する事項

第57回認定カウンセラー会議の議論を踏まえ,理事長から2017年度スーパービジョン実施要領案提案が示され検討を行い,今年度の実施要領が決定した。

第3号議案

2017年度グリーフカウンセラー養成講座・基礎コースに関する事項

標記養成講座のチラシ発送準備が整い,7月16日(日)発送準備作業を行うこと,第2回講師会を8月10日(木)18:30から高松市総合福祉会館第5会議室において開催することで了承された。

第4号議案

公開セミナーに関する事項

2012年4月1日施行の「特定非営利活動法人グリーフワークかがわ公開セミナー事業運営要領」の改正を行ない,同運営要領位置づけを確認し,2017年7月13日付で施行とすることで了承された。2017年度のセミナー開催については,講師は認定カウンセラーが務めること,開催時期と回数は10月から2018年2月まで5回とすることで了承された。

第5号議案

モデル事業『喪失を経験した子どもの親・保護者グループ』に関する事項

これまで5回の企画会議が行われ,本年度下半期に試行開始の方向で,現在会場の調整を行なっているとの報告があり了承された。

第6号議案

技術援助「香川県ゲートキーパー啓発事業」の講師派遣に関する事項

香川県精神保健福祉一センターから,善通寺市職員を対象にした標記研修の講師派遣依頼があり,理事長が講師を受諾すること,また,アシスタントとしてグリーフカウンセラーが同行することが了承された。

第7号議案

冊子改訂に関する事項

理事長から,8月16日(水),理事長,植田会員,溝渕顧問が冊子改訂に関する協議を行うことになっているとの報告があった。冊子改訂の主担当は,理事長が指名することで了承された。

第8号議案

グリーフカウンセラー資格認定委員会に関する事項

理事長から,2017年度同資格認定員の委嘱が完了したことの報告があり,8月24日(木)19時から相談室において,2017年度第1回資格認定委員会を開催することで了承された。



◆2017年7月16日 第58回 認定カウンセラー会議◆


【議題】

  1. 2017年度実務者研修について
     理事長から,第109回理事会で2017年度の実務者研修の実施要領が決まったことについて説明があった。今後,西山コーディネーターからメーリングで日程調整及び案内を行う。

  2. 2017年度公開セミナーについて
     理事長より,第109回理事会で,2012年4月1日施行の特定非営利活動法人グリーフワークかがわ公 開セミナー事業運営要領」の改訂を行ったことと,2017年度公開セミナー実施要領が決まったことにつ いて説明があった。10月から2月に5回開催すること,内部講師が担当することで今後公開セミナー担 当理事の杉山が調整を行い、年間スケジュールを決めていくことの説明があった。

  3. 認定カウンセラー資格継続について
     第57回認定カウンセラー会議からの提案について第109回理事会で審議され,ワーキングチームを作 ることとなった旨を理事長から説明があった。ワーキングチームを募ったところ,西山,瀬尾,神高と 決まった。9月の定例理事会までに骨子案を作成する。



【勉強会】


子どもの喪失と悲しみを癒すガイド

第4章「悲しみを乗り越える方法」 担当者:ローマ真由子


[要 約]

悲しみを乗り越える方法として「感情を認める」ことが先ず必要である。怒り、パニック、拒絶、罪悪感等の感情を子ども自身に認識させ、その感情は自分自身のものであると認めさせる事が大切である。それらの感情を表現するのは決していけない事ではなく、大切な事だと子どもに伝える事が必要である。それらの感情をため込んでしまうと、抑え込まれた感情がトラウマ(心の傷)となって、他者への攻撃や、関わりの拒否などへ繋がる恐れがある。

感情を認める方法としては、文章、絵、音楽、造形作業等の様々な方法が有効である。特に言葉で上手く自分の感情を表現出来ない子どもにとっては、絵を描いたり粘土で何かを作ったり、または人形などの小道具を使っての気持ちの表現が非常に有効である。ケアする大人は、それらの創造物に対して子どもに質問する事で、子ども自身も気づけなかった感情や想いを引き出す事が出来る。

文章を作る事が出来る子どもは、手紙やアルバムなどを作る事で、喪失の対象を常に思い返す事が出来、それらの創作物は他の人とのコミュニケーションの大切なツールとする事が出来る。

いずれにしてもケアする大人は、子どものあらゆる表現に対して細やかに注意を向けつつ、子どもが安心して感情を表現出来るように信頼関係を築く必要がある。