NPO法人グリーフワークかがわ設立記念シンポジウム
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喪失と悲嘆を超えて
−ライフイベントをめぐる心の危機を克服するために−
グリーフワークとは,喪失を体験したとき,喪失の事実を受け入れ,人それぞれの方法で悲嘆の苦痛を乗り越え,人生に新たな意味を見出していく心の過程です。
人は,暮らしの中で,人生において避けては通れない生活上の出来事だけでなく,予期しない衝撃的な出来事やストレスフルな局面に遭遇することがあります。こうしたとき,人は深刻な喪失感に見舞われ,心の危機やさまざまな健康問題をきたし,不幸な場合,悲嘆と孤独の中で自ら命を絶ってしまうことも少なくありません。喪失体験が招く精神的な危機とどう向き合い,どう通ってゆくかは,その人の人生の豊かさや心の成熟をもたらします。喪失に伴う心理社会的困難の中にあっても,孤立することなく心の健康を回復・維持することは,現代社会における重要な課題と言えます。
この記念事業は,ライフイベントに伴う喪失と心の危機への知識と理解を深めることにより,地域社会において一人ひとりが心の危機にさいして適切な対処を行ない精神的不健康の予防につとめるとともに,心の危機や不健康状態に陥った人たちに対する理解と支援活動の広がりを図るため,関係機関へ呼びかけてシンポジウムを行なうものです。

プログラム

13:30〜 NPO法人グリーフワークかがわ設立報告


13:35〜 基調講演喪失と悲嘆 −グリーフワークという心の過程

グリーフワークかがわ理事長  杉山洋子


13:55〜 基調講演心の危機への支援と回復過程

NPO法人おかやま犯罪被害者サポート・ファミリーズ理事長  川ア政宏


14:15〜16:30 パネルディスカッション

コーディネーター/杉山洋子

コメンテーター /川ア政宏

 パネリスト1:職場社会と心の健康 −職場環境と人間関係をめぐる変化への対応−

香川県臨床心理士会産業領域専門委員会委員 葛西真樹子

 パネリスト2:悲嘆と健やかな老い −高齢者の心の危機を支えるために−

夕映えの会世話人代表  藤田浩子

 パネリスト3:病む人を支える人を支える −ケアギバーの心の危機のケアのために−

香川大学医学部附属病院看護部長 グリーフワークかがわ会員 阪井眞利子

 パネリスト4:自殺者遺族支援 −孤立と喪失を克服するために−

NPO法人マインドファースト副理事長  柾 美幸


開催日時   2010年12月5日(日)13:30〜16:30(開場12:50)

会場 高松市生涯学習センターまなびCAN 多目的ホール

香川県高松市片原町11番地1 電話 087-811-6222

参加費  1,000円 当日会場でお支払い下さい。


参加申し込み方法

終了いたしました。

主催 特定非営利活動法人グリーフワークかがわ

後援

香川県,高松市,香川県自殺対策連絡協議会,(社)香川県看護協会,香川県臨床心理士会,夕映えの会,NPO法人おかやま犯罪被害者サポート・ファミリーズ,NPO法人マインドファースト,香川県産業看護研修会


本シンポジウムは,香川県地域自殺対策緊急強化基金事業費補助金の交付を受けて行なわれます。


講師プロフィール

 ●基調講演講師・コメンテーター
 川ア 政宏(かわさき まさひろ)
岡山県の民間犯罪被害者支援組織「NPO法人おかやま犯罪被害者サポート・ファミリーズ」理事長。弁護士として子ども虐待,DV被害者支援に携わるとともに,被害者遺族とともにNPOを設立し,事件・事故・自殺・突然死の遺族支援活動を行っている。

●基調講演講師・コーディネーター
 杉山 洋子(すぎやま ようこ)
NPO法人グリーフワークかがわ理事長。グリーフワークかがわのグリーフカウンセラーとして,喪失体験者の支援とグリーフワークの啓発,グリーフケアに係わる人材育成に携わっている。喪失を体験したとき,絶望のなかから希望を見出してゆく人の心の無限の可能性を実感している。

●パネリスト
 葛西 真樹子(かっさい まきこ)
香川県臨床心理士会産業領域専門委員会委員。働く人のメンタルヘルスを援助する活動を通して,誰にでも起こりうる獲得と喪失を繰り返すキャリア生活の中で,メンタルヘルスバランスをいかに維持していくかについて皆さんと一緒に考えていきたい。

●パネリスト
 藤田 浩子(ふじた ひろこ)
認知症の実母の介護をきっかけに,平成5年「夕映えの会」を発足し,平成16年からは民家を借りて地域の高齢者のために認知症予防のための集いの場を提供している。家族が認知症になったときの喪失感は深刻で,その後の経過に寄り添い,看取りの後に至るまで,介護者の心のケアを行っている。

●パネリスト
 阪井 眞利子(さかい まりこ)
香川大学医学部附属病院看護部長。臨床現場で看護管理者として活動している。人材育成を第一の課題とし,「生きること・死ぬこと」「終末期ケア」は,看護職になったときから個人のテーマである。

●パネリスト
 柾 美幸(まさき みゆき)
NPO法人マインドファースト副理事長。スクールソーシャルワーカー。月1回の自殺者遺族のためのグループミーティングを開催。遺族は,悲しみを誰とも語り合うことができず,家族であってもそれを語れないほどの深い悲しみの中にいる。人が人とつながることの大切さを伝えることができればと思っている。

会場案内図

電車をご利用の場合

コトデン片原町駅から徒歩1分

車をご利用の場合

町営片原町東パーキング(営業時間 午前8時〜午後11時)をご利用ください。駐車料金の割引があります。


 グリーフワークかがわは,人生におけるさまざまな喪失を体験した人たちが,病的悲嘆に陥ることを防止し良い生き方を見出すための支援を行なうことを目的に,2000年7月から活動を行っている団体です。2009年11月NPO法人の認証を取得し,名称を特定非営利活動法人グリーフワークかがわと改め活動を続けております。グリーフワークかがわは,月1回の「身近な人を亡くした方のグループミーティング」,グリーフカウンセラー養成講座,学習会,シンポジウム,啓発用の冊子の発行などを行なっております。

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