2007年度グリーフカウンセラー養成講座・基礎コース

 グリーフワークとは,大切な人や関係を失った人たちが,喪失にともなう悲哀の中で,自分にあったやり方で再生の道を歩んでいく心の過程のことです。喪失,とりわけ死別にさいして,人は様々な仕方で悲嘆を経験し,心身の健康問題の根底に悲嘆があることも少なくありません。本講座では,死別という現象への理解を深めるとともに,精神的健康問題の援助という視点からその基礎を学び,遺された人たちにケアを提供できる立場にいる人や心のケアに関する援助をしている人たちが,グリーフカウンセリングに必要な知識や技能を身につけることを目的とします。

定員に達しましたので、3月23日をもって募集を終了させていただきました。
主催: グリーフワーク・かがわ
期日: 2007年5月10日開講 6回シリーズ,隔週の木曜日の午後6:30〜8:30
会場: 高松市サンポートホール51会議室 高松市サンポート2番1号 TEL 087-825-5000
受講対象: 募集定員12名。資格の有無は問いませんが,全課程出席可能な方。本講座は,地域でグリーフカウンセリングという視点で相談援助等の実務(プラクティス)を行う方を対象とします。受講修了者は,ご希望があれば,一定の条件のもとにグリーフワーク・かがわでの相談業務(グループミーティングのファシリテーター等)を行うことも可能です。
受講料: 20,000円(これ以外にテキスト代約3,000円が必要)
申込方法: 受講ご希望の方は,受講申込書に必要事項を記入の上,FAXまたは郵送で
2007年4月20日(金)までに(必着)下記へお申し込み下さい。追って受講料納入方法をお知らせいたします。多数の場合は先着順とさせていただきます。
●定員に達しましたので、3月23日をもって募集を終了させていただきました。
申込み先: FAX 087‐845‐8880 グリーフワーク・かがわ養成講座係
郵送 〒761-8054高松市東ハゼ町16-1 グリーフワーク・かがわ事務局
問合せ先:  電話 070‐5680‐4084 グリーフワーク・かがわ 養成講座担当

講座スケジュール
日 時 テーマ ねらい
5月10日(木)
18:30〜20:30
・喪失体験 ・受講者自身の喪失体験を通して喪失を定義づけ,その特徴について理解を深める。
・悲哀と悲嘆 ・グリーフを「大切な人との別れ」という視点から,共感的に悲哀と悲嘆を定義づける。
5月24日(木)
18:30〜20:30
・家族の死 ・故人の果たしていた役割を理解し,喪失を経験した家族の病理と再統合について学ぶ。
・子どもの死 ・子どもの死が,両親をはじめ家族や関係者に与える影響を学ぶ。
6月7日(木)
18:30〜20:30
・末期疾患に関連した喪失 ・末期医療現場の切迫した喪失とケアギバー(介護者)へのケアを学ぶ。
・癌回復者 ・癌回復者をサバイバーという視点から,個別及びグループカウンセリングによる支援方法を学ぶ。
6月21日(木)
18:30〜20:30
・自殺 ・ポストベンション(事後のケア)と再発防止という観点から未遂者へのケアを学ぶ。
・自殺者遺族のケア ・遺族に対する個別及びグループカウンセリングを通してポストベンションのスキルと意義を学ぶ。
7月5日(木)
18:30〜20:30
・予期せぬ死 ・グリーフワークの過程を複雑化させやすい予期せぬ死による喪失への支援について学ぶ。
・惨事と犯罪 ・クライシスカウンセリング(急性グリーフ反応への対処)の基本的なことを学ぶ。
7月19日(木)
18:30〜20:30
・グリーフカウンセリングの終結 ・グリーフカウンセリングの意義を再認識するとともに,悲哀の完了について学ぶ。
・カウンセラー自身の悲哀 ・カウンセラーの限界とコラボレーション(職種間の協働)の重要性について学ぶ。

講師: グリーフワーク・かがわのスタッフ(グリーフワーク・かがわ代表 臨床心理士 杉山洋子,精神科医 花岡正憲ほか)
研修形式:  演習と質疑をとおして,グリーフカウンセリングの基本を学ぶ
テキスト: 「グリーフカウンセリング」(J.W.ウォーデン著 鳴澤 實 監訳 川島書店) 「喪失の危機を克服するためのハンドブック」(グリーフワーク・かがわ編)

「グリーフワーク・かがわ」とは
 グリーフワークとは,大切な人やものを失って深い悲しみに襲われたとき,その思いを表現し,意識しながら現実を受け入れていく「喪の作業」のことをいいます。対象喪失は,人生のなかで誰もが体験しうることですが,喪失感に苦しむ人たちがその悲嘆の過程で,絶望感や孤独感に支配され,本来の生きる力を失ってしまうこともあります。このような対象喪失による病的悲嘆に陥ることを防止し,悲嘆の作業をとおしてより良い生き方を見出すために,悲嘆者の周辺の人々や専門家がより良い支援を行なうことを目的に,2000年7月にグリーフワーク研究会が発足しました。その後,活動の拡充を図るため,多分野の人々への参加を呼びかけ,2004年3月,グリーフワーク・かがわが設立されました。以来,グリーフワーク・かがわは,グリーフワーク研究会の事業の継承とさらなる活動の充実を図りつつ,現在にいたっております。グリーフワーク・かがわは,月1回の「身近な人を亡くした方のグループミーティング」,学習会や講演会,シンポジウム,啓発用の冊子の発行などを行なっております。  http://www.griefwork.jp/

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