2025年度グリーフカウンセラー養成講座・基礎コース
グリーフワークとは,大切な人や関係を失った人たちが,喪失にともなう悲哀の中で,自分にあったやり方で再生の道を歩んでいく心の過程のことです。喪失,とりわけ死別に際して,人は様々な仕方で悲嘆を経験し,心身の健康問題の根底に悲嘆があることも少なくありません。本講座では,遺された人たちにケアを提供できる立場にいる人や心のケアに関する援助をしている人たちが,死別という現象への理解を深めるとともに,精神的健康問題の援助という視点からその基礎を学び,グリーフカウンセリングに必要な知識や技能を身につけることを目的とします。
- 主催:認定特定非営利活動法人グリーフワークかがわ
- 期日:2025年10月11日(土),10月25日(土),11月8日(土)
隔週土曜日 10:00~15:00 全3日間のコース
( 9:30開場 午前10:00~12:00 午後13:00~15:00 ) - 会場:香川県社会福祉総合センター 第1研修室
香川県高松市番町1丁目10番35号
TEL 087-835-3334(代)※講座の問合せはできません - 受講対象:本講座は,地域でグリーフカウンセリングという視点で相談援助等の実務を行う方を対象とします。
資格・経験の有無は問いませんが,全課程出席可能な方。受講修了者は,ご希望があれば一定の条件のもとにグリーフワークかがわでの相談業務を行うことも可能です。 - 受講上の注意:本講座は治療を目的としたものではありません。大切な方を亡くされて12か月を経過していない方は別のプログラムをご利用されることをおすすめします。
- 募集定員:12名 (申し込み多数の場合は先着順とさせていただきます。)
- 研修形式:講義,演習,グループワークを通して,グリーフカウンセリングの基本を学びます。
- 受講料:25,000円(学生は15,000円)(3日分,資料代を含む)
※受講料納入方法は,受講申込後にフォームへ記載いただいたメールに事務局からお知らせいたします。
※受講者連絡用のメールアドレスはお間違いのないよう入力ください。 - 申込方法:受講ご希望の方は,申し込みフォームに必要事項を記入の上,
2025年9月25日(木)までにお申し込み下さい。 - 申込書フォーム:(Googleフォーム)
https://forms.gle/27nyQwkZpphTcSsT7 - 問合せ先:☎090-6288-1011グリーフカウンセラー養成講座事務局 (平日10:00~16:00不在時折り返します)
講 座 ス ケ ジ ュ ― ル | |||
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開 催 日 時 | テーマ/講師 | ねらい | |
1日目 10月11日(土) | 10:00~12:00 | ①喪失体験・悲嘆 | 受講者自身の喪失体験を通して喪失の意味を考え,その特徴について理解を深める。「大切な人との別れ」という視点を通して悲哀と悲嘆について考える。 |
ローマ真由子 | |||
13:00~15:00 | ②危機的な喪失・グリーフワーク | 喪失による心の危機からの回復過程について学ぶ。死別による喪失にまつわる誤解について振り返る。 | |
ローマ真由子 | |||
2日目 10月25日(土) | 10:00~12:00 | ③グリーフカウンセリング・カウンセリングの倫理 | ロールプレイを通してグリーフカウンセリングと傾聴の基本について学ぶ。カウンセリングの倫理について学ぶ。 |
植松美幸 | |||
13:00~15:00 | ④グリーフケアについて | 家族それぞれの喪失があることを理解する。発達段階に沿ったグリーフの特徴主に子どものグリーフケアについて理解し,学ぶ。 | |
植松美幸 | |||
3日目 11月8日(土) | 10:00~12:00 | ⑤カウンセリングの終結 | グリーフカウンセリングの過程を再認識するとともに,その完了について理解を深める。 |
梶浦麻琴 | |||
13:00~15:00 | ⑥カウンセラー自身の悲哀 | カウンセラー自身の悲哀について学ぶとともに,その重要性について理解を深める。 | |
梶浦麻琴 |
講座スケジュールの順序及び担当講師が変わることがあります。あらかじめご承知おきください。
講師プロフィールとメッセージ
- 植松 美幸(うえまつ みゆき):
グリーフワークかがわ認定グリーフカウンセラー,臨床心理士,公認心理師
自分や家族だけでは乗り越えることが難しい悲嘆もあります。危機的な状態にある大人や子どものグリーフワークについて,演習を通して皆さんとともに考え,学んでいきたいと思います。 - 梶浦 麻琴(かじうら まこと):
グリーフワークかがわ認定グリーフカウンセラー, 臨床心理士,公認心理師
身近な人を失った後,悲しみを乗り越えて再び人生を歩んでいくことは簡単なことではありません。一人で抱え込まないために周囲の人ができるサポートを皆さんと一緒に考えていきたいと思います。 - ローマ 真由子(ろーま まゆこ):
グリーフワークかがわ認定グリーフカウンセラー
グリーフワークの基本を一緒に学んでいきたいと思います。一つの事例をロールプレイを通し自身の経験として感じる事で,それぞれの立ち位置からの喪失の受け止め方やサポートの形を一緒に探って行ければと思います。
アシスタント講師プロフィールとメッセージ
- 秋山 美智子(あきやま みちこ):
グリーフワークかがわ認定グリーフカウンセラー,慈照寺坊守
誰しもが経験する喪失体験を通して,その抱え方やプロセスを皆さんと共に考え,思いを共有しながら,グリーフワークについての学びを一緒に深めていきたいと思います。 - 石原 志穂(いしはら しほ):
グリーフワークかがわ認定グリーフカウンセラー、看護師
「今日は元気がでない」そんな時はもしかしたら未解決な喪失をそのままに抱え込んでいたりするかも。ほんの少しでも心がホッとする瞬間に立ち会える事が出来たとしたら、それは幸せな事かもしれません。 - 荻田 育代(おぎた いくよ):
グリーフワークかがわ認定グリーフカウンセラー, 看護師
喪失は深い悲しみをもたらします。その悲しみの感情は、時間が経っても消えるものではなく、その思いとともに生きていくものです。心が混乱している方へのサポートを、一緒に学んでいきましょう。 - 河合 信幸(かわい のぶゆき):
グリーフワークかがわ認定カウンセラー,一般社団法人全心連.心理専門士
心はとても強くもあり繊細なもの。自分の中だけでは乗り越えることが難しい喪失・悲嘆もあります。危機的な状態にある心についてグリーフワークの演習を通し、皆さんといっしょに学んでいければと思っています。
グリーフワークかがわは,人生におけるさまざまな喪失を体験した人たちが,病的悲嘆に陥ることを防止し良い生き方を見出すための支援を行なうことを目的に,2000年7月から活動を行っている団体で,2009年11月 特定非営利活動法人の認証を取得し活動を続けております。
私たちは人生のさまざまな局面において喪失を経験します。愛する人や友人との死別,慢性疾患への罹患,不慮の出来事など,予期された喪失もあれば,突然破壊的に襲ってくる喪失もあります。対象喪失は,誰もが体験しうることですが,こうした心の過程をたどる中で,絶望感や孤独感に圧倒され,生きる力を失ってしまうこともあります。
グリーフワークとは,そうした喪失を体験したとき,喪失の事実を受け入れ,人それぞれの方法で悲嘆の苦痛を乗り越え,人生に新たな意味を見いだしていく心の過程です。